一つ一つを一緒に丁寧に
- 2019/06/04
今、目の前で中学2年生の塾生が連立方程式の加減法の問題を解いています。宿題をしてきてなかったので居残り勉強を数学の先生に言われ、私と一緒に解いています。はじめはいやいやでノートもグチャグチャでしたが1問づつ解けるようになってくるとノートの取り方もとてもよくなってきました。はじめは先生の目の前で窮屈そうでしたが、今は生き生きとしてきています。できるまで付き合ってあげることが その子のやる気を引きだすことになってきます。わかっていてもこのタイミングは本人のやる気と理解力と先生の忍耐と励ましがうまくかみ合ってで初めて可能になるのです。
学習を支援することが、先生が教えることだけで完結していては、学習者自身の進歩はわずかです。先生が見本を見せ、次に一緒に取り組み、その次に一人でさせてみる。簡単な原理ですが現場では先生の忍耐力や子供のやる気が出てくる瞬間を見逃さない眼力が必要になってきます。知識を与えることが仕事ですが、情報だけ与えるのでは子供たちの中には何も定着しません。どう学習に取り組み、本人主体な取り組みにどうしていくのかをいつも考えないと先生主導の退屈なものになってしまいます。炎を起こすときのように、最初の種火を慎重に丁寧に大きな炎にするような作業だと思うのです。